
先輩、ちょっといいですか・・・。最近のアメリカの株価、やばいですよね…。

そうだね。トランプ大統領が就任してから、新しい関税の影響で、株価が下がってきてるね。

それで僕、積み立ててたS&P500がついに元本割れしてしまいまして…。

確かに、君が投資をはじめてから、ここまでの下落ははじめてだったね。驚くのも無理がないよ。

そうなんです。なので、ちょっと気持ち的にキツくて、やめようかと思ってます。

投資って数字が下がると一気に不安になるよね。でも、ちょっとだけ立ち止まって考えてみようか。今やめちゃうのは、本当にもったいないことなんだ。

でも、このまま株価が下がり続けるんじゃないかって恐くて。

不安だよね。でも逆に僕は今、余剰資金を使って、S&P500を買い増ししているよ。

え、買い増し!?

うん。今は、資産を増やしていくためには重要局面だからね。詳しく説明するね。
時間がない人のために、先に結論!
- トランプ関税で株価が下がっているが、それは一時的な調整
- 歴史的に見ても、下がった株価は時間をかけて回復している
- ドルコスト平均法は、下がったときこそ力を発揮する仕組み
- 今売れば損が確定、買い増せば回復時にリターンを得られる
- 資産運用は「感情に流されず、積み立ててほったらかす」のが成功の鍵
- インスタやSNSで煽っている記事は全部無視・ブロックしてOK
トランプ関税って、なぜ株価が下がるの?


まず最初に、なぜトランプが大統領になってから、株価が下がっているか確認しよう。

お願いします。

今回の株価下落の主な理由は、トランプ大統領が再び掲げた「アメリカ第一主義」によるものだね。

そうなんですね。

特に注目されているのが、外国からの輸入品に対してかけられた高い関税。中国、ヨーロッパ、日本などに対して、鉄鋼や自動車、半導体などに追加関税を課す方針を発表している。

ふむふむ。

こうなると、アメリカの企業はコストが上がって利益が減るし、逆にアメリカの製品を買う海外企業も減っちゃう。

確かに。

市場としては「アメリカ企業の業績が悪くなるかも」と警戒して、一斉に売りが出る。結果として、S&P500を含む株価全体が下がるというわけ。

なるほど!

さらに厄介なのは、この関税合戦がエスカレートすると「貿易戦争」みたいになって、世界経済全体が鈍化する可能性があるってことなんだ。

それは困りますね。

企業の業績だけじゃなく、消費者の購買意欲も下がるし、景気後退の懸念まで出てきてる。だから投資家たちは、いったん株を売って様子を見ようとしてるんだよね。

そういうことだったのか・・・!
今回の下落、どれくらい大きい?過去の下落と比較してみよう

今のS&P500は、年初からすでに約12%下がってる。これは2020年のコロナショックに比べるとマイルドだけど、2022年のインフレショックよりは少し軽いくらいかな。

2022年という最近にも下落があったんですね。

そうだね。駐在中に起きる下落としては十分に「大きな調整局面」と言えるよね。

そうなんですね。

でもね、こういう「一時的な下落」は、実は過去にも何度もあったんだよ。しかも、そのたびに市場は時間をかけてちゃんと回復してきた。

そうなんですか?

うん、次の表を見てみて。
出来事 | S&P500 下落率 | 回復までの期間 | 補足 |
---|---|---|---|
2008年 リーマン・ショック | -56% | 約4年 | 金融業界を中心に壊滅的な打撃 |
2020年 コロナショック | -33% | 約6か月 | パンデミック初期、急落後のV字回復 |
2022年 インフレ・利上げショック | -19% | 約1年 | FRBによる急激な利上げで市場が冷え込む |
2025年 トランプ関税(今回) | -12% | 不明(進行中) | 歴史的には中程度の調整、今後の動向に注目 |
過去の株価下落と回復までの期間(S&P500ベース)

意外と下落ってよく来てるんですね。

そうだね。この表をみてみると、どんなに大きく下がっても、その後には必ず「回復」がきてる。

確かに。

だから、今が怖くても、「ここが底かもしれない」と考えて行動することが、将来の資産形成につながるんだ。
投資をやめるべきじゃない理由:ドルコスト平均法がいきるとき

今、株価が下落してからといって、投資をやめてはいけないよ。というのも、僕らは、「ドルコスト平均法」に基づいて資産運用をしているからね。

ドルコスト平均法って何でしたっけ?

ドルコスト平均法とは、簡単に言えば、株価が上がっても下がっても、毎月定額でコツコツ積み立てるって方法。

そうでした。

たとえば、毎月500ドルずつ投資しているとすると、株価が高いときには少ししか買えないけど、安いときにはたくさん買えるよね。

ふむふむ。

結果として、取得単価が平均化されるから、急激な値下がりに対してもダメージを和らげてくれる仕組みなんだ。

なるほど。

今みたいに市場が下がっているときは、「いつもと同じ金額で、より多くのETFが買うことができる」という最大のメリットが発揮されるタイミング。

確かに、多くのETFを買えると考えることもできますね!

だからこそ、このタイミングでやめるのは、せっかくのチャンスをみすみす逃してしまうってことなんだよ。
やめたら損が確定、買い増しすればチャンスになる理由(具体例)

具体例をみてみよう。たとえば、これまで毎月500ドルずつ積み立てて、1年間で合計6000ドル投資したとする。

まさに今の僕です。笑

S&P500が12%下落してるから、評価額は今5400ドルに落ちている状態。

はい、そうなってます。

この時点で「もう怖いからやめる」と思って売ったら、600ドルの損失が確定する。

ですね。

でも、その後、株価が回復すれば、買い増した分だけしっかり利益になるんだ。
ケース | 投資額合計 | 現在の評価額 | 現在の損益 | 株価回復後(想定)評価額 | 最終損益 |
今、投資をやめた場合 | $6,000 | $5,400 | -$600(確定) | – | -$600 |
今、買い増しした場合 | $7,000 | $6,400 | -$600(含み損) | $7,800(回復後想定) | +$800 |
比較表:売る vs 買い増し(シミュレーション)

本当だ!

このように、「やめる」と「続ける・買い増す」で、これだけ結果に差が出るんだ。

そうですね。

今の不安な気持ちもわかるけど、それをチャンスに変えられるのが、ドルコスト平均法の力だよ。

ドルコスト平均法すごい・・・!
下落時の買い増しは怖い。でも、将来を変える一歩になる

ただ、市場が不安定なときに「もっと買う」って、正直めちゃくちゃ怖いよね。

ですね・・・。

自分も投資をはじめた頃は同じだったよ。「もしかして底じゃなくて、もっと下がるんじゃ…」って思うのは自然なこと。

はい、今まさにそう思ってます。

でも、そんなときに思い出してほしいのが、投資の神様ウォーレン・バフェットのこの言葉。
他人が恐れているときに貪欲であれ。他人が貪欲なときに恐れよ。
ウォーレン・バフェット

みんなが怖がって逃げているときこそ、冷静に動ける人が後で利益を手にする。

かっこいい・・・!

だからこそ、感情じゃなくてルールで投資を続けることが、成功への一番の近道なんだ。

不安がだいぶなくなりました。

よかった。最近投資をはじめた君にとっては、今回がはじめての大幅下落だから、投資を辞めようと思うのはある意味自然。でも、今回のような下落を何度も乗り越えることではじめて、将来的に利益をあげることができるんだ。

ありがとうございます!その言葉を胸に、これからも今まで通り積み立てていきます!
不安になったら、株価を追わずに「ほったらかし」しよう

まぁ、実際のところ、資産運用って細かくいじるより、「ちゃんと積み立てて、あとは放っておく」ほうがうまくいくことが多いんだよね。

先輩が以前に教えてくれた「ほったらかし投資」ってやつですね。

そうそう。最近はインスタとかでも、「アメリカの株は終わり。代わりに、今、○○を買え!」みたいな投稿が増えているけど、全部無視していいからね。

最近、そういった投稿めっちゃ見てました・・・。

そういうのに惑わされないようにしよう。なので、今回は買い増しの話をしたけど、全然無理に買い増ししなくていいし、余剰資金があれば、買い増ししてもいいぐらいだね。とにかく「ほったらかし」が一番大事!

はい!駐在終わるまで、あまり株価のことは考えないようにします!
まとめ:株価下落時は、株を売るときではなく「育てるとき」
- トランプ関税で株価が下がっているが、それは一時的な調整
- 歴史的に見ても、下がった株価は時間をかけて回復している
- ドルコスト平均法は、下がったときこそ力を発揮する仕組み
- 今売れば損が確定、買い増せば回復時にリターンを得られる
- 資産運用は「感情に流されず、積み立ててほったらかす」のが成功の鍵
- インスタやSNSで煽っている記事は全部無視・ブロックしてOK